子供さんのいるおうちでは襖や障子はおやめになった方が良いですよと申しあげても、やはりすてきれないのが事実でもあるのです。私なんかは、剣豪小説など読んでいて、そこはどこか武家屋敷の一部屋にちがいない屋敷内は、物音一つしない水を打ったような静けさである、隣りの部屋にほんの少し物の動いたような気配と同時にフスマをつきぬけてするどい槍のきっ先の青白い光が流れこんだと瞬時をおかず、音も無く障子をあけて縁へ出た黒い人影は庭のぞみの中に姿を消した、というようなところにぶつかると、襖や障子のような軽い不完全な間仕切がなにか常に人に疑いをもって監視しあうに便利なという目的のために使われて来たような気もするのです。
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このことはあまりにも一方的な解釈でありすぎるとは思いますが、やぶれないことを考えるならば、ベニヤ板にプリントした襖のようなものもあることですし、いつまでもこわれやすい古い形式のものにこだわる必要もないかと思われるのですが……。