ある依頼者が「マンション購入は結婚の次に大きな決断。だから、じっくり取り組みたい」と、言っていました。マンションとの出会いを結婚になぞらえていますが、私も常々そう思っていました。ただ、相手が人の場合はなるべくいいところを見つけようとすべきなのでしょうが、マンションの場合は逆に、欠点をあげつらうほうがどうもよさそうに思います。良いところは聞かなくても、これでもかこれでもかとパンフレットに書き立てられています。どこかのマンションが目新しいものを採用すると、我も我もと右へならえをするので、もう結構というぐらいな内容になっています。一方、パンフやモデルルームのどこを探しても欠点は見つかりません。欠点は自分で探すしかありません。まずは、これだけは絶対に嫌だという項目をリストアップするのがいいだろうと思います。絶対に嫌だと思う項目が該当した物件は、外した方がいいでしょう。絶対に嫌というわけでもないが気になるところについては、自分なりの採点表を作ってみるのもいいでしょう。もちろん採点方式は減点法です。そうやって厳しいふるいにかけて、それでも生き残ったマンションが、本当に求めているものなのではないでしょうか。しかも、何年もかけて一人の相手を決める余裕がある結婚に比べて、マンション選びの多くは即断即決なのであらかじめ網を張るしかありません。網を張る場所、網の絞り口の大きさ、網の目の大きさ……。まず自分の条件に優先順位をつけ、たくさんのマンションの敷地やモデルルームを見て回り、常日頃から見る目を養っておく。その場の雰囲気や売主の巧みな話術に流されて、不本意な契約をしてしまうことは避けたいものです。
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