一九九〇年まで上昇し続けた日本の地価資産額は、バブル崩壊以降、二〇〇六、〇七年頃に、金余りとファンドなどの事業採算を無視した高値買いによって、大都市の地価が一時的に上昇したことを除けば、ほぼ下落基調が続いている。この下落基調はどこまで続き、どの時点で転換するのだろうか。多くの人々が不安と期待を抱いて見つめている。今後、日本の土地、その他の不動産の価値が上昇に転じるための条件を考えてみたい。上昇に転じるには、需給関係がタイトになることが基本条件となる。つまり供給量を上回る需要が必要なのである。個人の住宅需要と企業の事業活動に伴う土地などの不動産需要が、これからどれくらいの規模になるのかが、その鍵を握っている。まず住宅需要については、少子化が続く限り人口と世帯数が減少するのは間違いなく、縮小傾向が続く。一方、約七六〇万戸も空き家があることに加え、さらに住宅は供給されているため、基本的には需給関係はさらに緩和し続けることになる。一方、企業の不動産の需要についても、経済のグローバル化が一段と進めば、メーカーの海外進出が進み、国内の工場用地などの需要が増加に転じることは期待できない。
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